野菜・茶用殺虫剤

大切な作物の食害を抑え、収量を確保したい。決め手は「効きの速さ」と「対象害虫の幅広さ」。
食べられる前に害虫を駆除、野菜・茶用殺虫剤 グレーシア。

  • 農林水産省登録 第24185号
  • 有効成分:フルキサメタミド 10.0% 人畜毒性:普通物
  • 容量:100㎖、250㎖、500㎖、5ℓ

*毒劇物に該当しないものを指して言う通称

適用害虫と使用方法

グレーシア乳剤の「適用害虫と使用方法」です。このように多くの作物と害虫に対して農薬登録を取得しています。
コナガ、アオムシ、ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウなどのチョウ目害虫をはじめ、ネギアザミウマなどアザミウマ類、ハモグリバエ類、ハダニ類やコナジラミ類など広範囲の害虫に対する効果が認められています。
作物毎/対象害虫毎に希釈倍数、使用液量、使用時期、使用回数、使用方法が決められています。
使用に際しては製品ラベルの記載内容をよく読み、それに従ってご使用ください。

2024年12月現在

 表は横にスクロールしてご覧頂けます。

作物名 適用害虫名 希釈倍数 使用液量 使用時期 総使用回数* 使用方法
さといも ハダニ類 2000倍 100〜300ℓ/10a 収穫7日前まで 2回以内 散布
ハスモンヨトウ 2000〜3000倍
かんしょ ナカジロシタバ、ハスモンヨトウ、コナジラミ類、ハダニ類、アリモドキゾウムシ、イモゾウムシ
やまのいも ハスモンヨトウ 2000倍 収穫前日まで
かぶ キスジノミハムシ、コナガ 収穫7日前まで
だいこん コナガ、アオムシ、ハイマダラノメイガ、カブラハバチ類、キスジノミハムシ 2000〜3000倍
キャベツ、はくさい コナガ、アオムシ、ウワバ類、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、ハイマダラノメイガ、オオタバコガ、アザミウマ類、シロイチモジヨトウ
はなやさい類(ブロッコリー、カリフラワー、茎ブロッコリー) コナガ、アオムシ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、ウワバ類、オオタバコガ、ハイマダラノメイガ、アザミウマ類、シロイチモジヨトウ
非結球あぶらな科葉菜類 コナガ、アオムシ、アザミウマ類 3000倍 1回
レタス、非結球レタス ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、オオタバコガ、ナモグリバエ、アザミウマ類、シロイチモジヨトウ 2000〜3000倍 収穫3日前まで 2回以内
しそ科葉菜類(えごま〈葉〉を除く) アザミウマ類 2000倍
しそ(花穂)
鱗茎類(根物、ただし、にんにく、らっきょうを除く)
*鱗茎類(根物)とは、たまねぎ、葉たまねぎ、食用ゆり、葉にんにく、のびる、ベルギーエシャロットなど
ハモグリバエ類 2000〜3000倍 収穫7日前まで
アザミウマ類
20倍 2.0ℓ/10a 無人航空機による散布
ねぎ ネギコガ、ハモグリバエ類、シロイチモジヨトウ、アザミウマ類、クロバネキノコバエ類 2000〜3000倍 100〜300ℓ/10a 本剤:2回以内 フルキサメタミド剤: 4回以内 (苗浸漬は1回以内、 株元灌注は1回以内、 散布は2回以内) 散布
ネダニ類 2000倍 1ℓ/㎡ 収穫21日前まで 本剤:1回 株元灌注
- 植付時 本剤:1回 30分間苗浸漬
にら 1ℓ/㎡ 収穫14日前まで 本剤:1回 フルキサメタミド剤: 2回以内 (株元灌注は1回以内、 散布は1回以内) 株元灌注
アザミウマ類、クロバネキノコバエ類 100〜300ℓ/10a 収穫7日前まで 本剤:1回 散布
ヤングコーン ハダニ類 2000〜3000倍 収穫前日まで 1回
未成熟とうもろこし 2回以内
トマト、ミニトマト ハスモンヨトウ、オオタバコガ、コナジラミ類、アザミウマ類、トマトサビダニ、ハモグリバエ類、トマトキバガ 2000倍
ピーマン及びとうがらし類 オオタバコガ、アザミウマ類、コナジラミ類、ハダニ類、チャノホコリダニ
なす コナジラミ類、アザミウマ類、ハダニ類、チャノホコリダニ、ハスモンヨトウ、オオタバコガ、ハモグリバエ類
きゅうり アザミウマ類、ハスモンヨトウ、ウリノメイガ、ハダニ類、コナジラミ類、ハモグリバエ類
すいか、メロン オオタバコガ、ウリノメイガ、アザミウマ類、コナジラミ類、ハダニ類、ハスモンヨトウ、ハモグリバエ類
豆類(種実、ただし、だいず、あずき、らっかせいを除く) ハスモンヨトウ、ハモグリバエ類、アザミウマ類 2000〜3000倍 収穫14日前まで
あずき アズキノメイガ、ハスモンヨトウ、ハモグリバエ類、アザミウマ類
だいず アザミウマ類、マメシンクイガ、ハスモンヨトウ、ハモグリバエ類、ウコンノメイガ、オオタバコガ、フタスジヒメハムシ、ハダニ類
えだまめ 収穫前日まで
豆類(未成熟、ただし、えだまめを除く) アザミウマ類、ハスモンヨトウ、ハモグリバエ類
いちご アザミウマ類、ハスモンヨトウ、オオタバコガ、ハダニ類 2000倍
アスパラガス ハスモンヨトウ、アザミウマ類、ハダニ類、ジュウシホシクビナガハムシ 100〜500ℓ/10a
オクラ ハスモンヨトウ、オオタバコガ 100〜300ℓ/10a
しょうが ハスモンヨトウ 2000〜3000倍
らっきょう ネダニ類 2000倍 1ℓ/㎡ 収穫30日前まで 本剤:2回以内 フルキサメタミド剤:5回以内(種球への処理は1回以内、株元灌注は2回以内、散布及び無人航空機散布は合計2回以内) 株元灌注
1000倍 - 植付前 本剤:1回 30分間種球浸漬
ホモノハダニ 2000倍 100〜300ℓ/10a 収穫14日前まで 本剤:2回以内 散布
ハモグリバエ類 2000〜3000倍
アザミウマ類  
20倍 2.0ℓ/10a 無人航空機による散布
にんにく ハモグリバエ類 2000~3000倍 100〜300ℓ/10a 収穫7日前まで 本剤:1回 フルキサメタミド剤: 2回以内(鱗片への処理は1回以内、散布及び無人航空機散布は合計1回以内) 散布
アザミウマ類  
20倍 2.0ℓ/10a 無人航空機による散布
チューリップサビダニ 2000倍 100〜300ℓ/10a 散布
- 植付前 120分間鱗片浸漬
チャノコカクモンハマキ、チャハマキ、チャノキイロアザミウマ、チャノミドリヒメヨコバイ、マダラカサハラハムシ、ヨモギエダシャク、チャノホソガ、チャトゲコナジラミ 200〜400ℓ/10a 摘採14日前まで 1回 散布
サビダニ類、チャノホコリダニ 2000〜3000倍
いちじく アザミウマ類 2000倍 200〜700ℓ/10a 収穫前日まで 2回以内
食用ぎく ハスモンヨトウ、ハダニ類、オオタバコガ、アザミウマ類 100〜300ℓ/10a 収穫3日前まで
きく 発生初期
きく(葉) 収獲14日前まで
りんどう リンドウホソハマキ、ハダニ類、アザミウマ類 発生初期
ゆり ネダニ類 2000〜3000倍 - 植付前 1回 30分間種球浸漬

*本剤及びフルキサメタミドを含む農薬の総使用回数の制限を示す。

◇効果・薬害等の注意
  • 天敵類に影響があるので使用に際しては注意してください。
    ◎グレーシア乳剤の有用昆虫への影響をまとめた一覧は以下からご覧いただけます。
    *グレーシア乳剤の有用昆虫への影響一覧表(2020年2月版)
  • 水なす及び賀茂なすには薬害を生じることがあるので使用をさけてください。
  • 使用量に合わせ薬液を調製し、使いきってください。
  • 散布量は対象作物の生育段階、栽培形態及び散布方法に合わせ、調節してください。
  • 本剤は植物体への浸透移行性がないので、かけ残しのないように葉の裏表に十分に散布してください。
  • ねぎの株元灌注に使用する場合は、乾燥した土壌条件では効果が劣る場合があるので、土壌を適当に湿らせるか、降雨の後に使用してください。特に、は種後時間の経った大きな株では土壌に薬液が十分届かない場合に効果が劣ることがあるので、注意して使用してください。
  • にらの株元灌注に使用する場合は、乾燥した土壌条件では効果が劣る場合があるので、土壌を適当に湿らせるか、降雨の後に使用してください。特に、は種後時間の経った大きな株では土壌に薬液が十分届かない場合に効果が劣ることがあるので、注意して使用してください。
  • みずかけな(水掛菜)に使用する場合は、圃場内で水がない状態で使用してください。また、使用後14日間は入水しないでください。
  • 蚕に対して影響があるので、周辺の桑葉にはかからないようにしてください。
  • 本剤を無人航空機による散布に使用する場合は次の注意事項を守るようにしてください。
    • ①散布は散布機種の散布基準に従って実施してください。
    • ②散布に当っては散布機種に適合した散布装置を使用してください。
    • ③散布中、薬液の漏れのないように機体の散布配管その他散布装置の十分な点検を行ってください。
    • ④周辺作物及び周辺物に飛散しないよう特に注意してください。
  • 無人航空機による散布に使用する場合は、蜜蜂に対して影響があるので、以下のことに注意してください。
    • ①ミツバチの巣箱及びその周辺に飛散するおそれがある場合には使用しないでください。
    • ②受粉促進を目的としてミツバチ等を放飼中の果樹園等では使用をさけてください。
    • ③関係機関(都道府県の農薬指導部局や地域の農業団体等)に、周辺で養蜂が行われているかを確認し、養蜂が行われている場合は、関係機関へ農薬の散布時期などの情報を提供し、ミツバチの危害防止に努めてください。
  • 本剤は自動車に散布液がかかると変色するおそれがあるので、散布液がかからないように注意してください。
  • 本剤の使用に当っては使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤を初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
◇安全使用上の注意
  • 誤飲などのないよう注意してください。誤って飲み込んだ場合には吐かせないで、直ちに医師の手当を受けさせてください。本剤使用中に身体に異常を感じた場合には直ちに医師の手当を受けてください。
  • 原液は眼に対して強い刺激性があるので、散布液調製時には保護眼鏡を着用して薬剤が眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに十分に水洗し、眼科医の手当を受けてください。
  • 原液は皮膚に対して刺激性があるので、散布液調製時には不浸透性手袋を着用して薬剤が皮膚に付着しないよう注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。
  • 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用してください。作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをしてください。
◇魚毒性等

使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきってください。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さないでください。また、空容器等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理してください。また、浸漬液の薬液は、河川等に流さず、水産動植物に影響を与えないよう適切に処理してください。

●使用前にはラベルをよく読んでください。 ●ラベルの記載以外には使用しないでください。 ●本剤は小児の手の届く所には置かないでください。
有効成分「フルキサメタミド*」の化学構造と安全性について

*フルキサメタミドはイソオキサゾリン系の新規化合物です。

  • 一般名:フルキサメタミド(ISO Common name: fluxametamide)
  • 分子式:C20H16Cl2F3N3O3

グレーシア乳剤の安全性

人畜への安全性:普通物[毒劇物に該当しないものを指して言う通称]
急性経口毒性:LD50雌 300~2,000mg/kg
急性経皮毒性:LD50雌雄 > 2,000mg/kg
有用昆虫への影響
ミツバチ:翌日の導入が可能
マルハナバチ:翌日の導入が可能
◎グレーシア乳剤の有用昆虫への影響をまとめた一覧は以下からご覧いただけます。
*グレーシア乳剤の有用昆虫への影響一覧表(2020年2月版)
環境に対する安全性
コ イ:LC50=28mg/L
オオミジンコ:EC50=0.092 mg/L
緑 藻:ErC50=11mg/L

化学構造式

化学構造式:フルキサメタミド

化学名(IUPAC)

4-[(5RS)-5-(3,5-dichlorophenyl)-4, 5-dihydro-5-(trifluoromethyl)-1, 2-oxazol-3-yl]-N-[(EZ)-(methoxyimino)methyl]-o-toluamide