「オラクル」+「おとり植物」同時使用に関する
疑問・質問にお答えします。
効果について
Q1
オラクルとおとり植物を同時使用した場合、どれくらい休眠胞子の低減効果がありますか?
A1
いままでの公的試験では、約60%に休眠胞子を低減することができました。休眠胞子を全て無くすことは出来ませんが、オラクルとおとり植物の同時使用は、菌密度の高い圃場に適した技術です。
Q2
オラクルとおとり植物を同時使用した後に、適用作物を栽培する時は、オラクル処理は必要なのでしょうか?
A2
根こぶ剤を使用しなくても栽培が出来るようになった事例はありますが、病原菌が完全に無くなるわけではないので、その後の防除もお薦めします。
作用メカニズムについて
Q3
オラクルとおとり植物を同時使用すると、なぜ休眠胞子がおとり植物単独使用より減少するのですか?
A3
オラクルとおとり植物を同時使用すると、休眠胞子から放出された遊走子をオラクルが殺菌することにより、おとり植物への根こぶ病菌の感染が減少します。これにより、おとり植物の生育が良くなり、さらに休眠胞子の発芽を促進し、より多くの休眠胞子を発芽させ殺菌することが出来るためと考えられています。
使い方について
Q4
おとり植物として、葉ダイコンとエンバク以外(たとえばホウレンソウなど)はオラクルと同時使用はできないのでしょうか?
A4
現時点で、おとり植物として効果が確認されているのは、葉ダイコンとエンバクに加えて、ライムギ、ソルガムです。
Q5
オラクルとおとり植物を同時使用する場合の注意事項はなんですか?
A5
オラクル、おとり植物ともムラにならないよう均一にまいてください。オラクル使用前の砕土は乾燥した状態で丁寧に行い、十分に混和してください。またオラクルの使用は、おとり植物播種当日(~播種7日前程度まで)に行ってください。
Q6
オラクルとおとり植物を同時使用した場合、いつから次の適用作物の栽培ができますか?
A6
おとり植物の十分な効果が出るまでに約1ヶ月、その後おとり植物をすき込み腐敗するまでに約1ヶ月かかりますので、2ヶ月程度たってから次の適用作物を栽培してください。
その他
Q7
オラクルの適用表におとり植物との同時使用の記載がありませんが、使用しても問題ないのでしょうか?
A7
オラクルとおとり植物を同時使用しても登録上問題ありません。オラクルとおとり植物の同時使用は、農薬を使用した防除と耕種的防除を組み合わせたものです。オラクルとおとり植物を同時使用した場合は、その後に栽培される適用作物の根こぶ病防除のためにオラクルは使用されたと解釈されます。
Q8
オラクルの使用回数は、なぜ2回以内に増えたのですか?
A8
おとり植物との同時使用を想定して、播種または定植前の使用回数を1回から2回以内に変更しました。このうちの1回をおとり植物と同時使用することで、効果的に休眠胞子を低減できます。